The Grasshopper meets the Hare

世界で一番自由奔放なキリギリスと、世界で一番のオッチョコチョイのウサギが語る、ニュースを明るくするブログです

日本人男性の家事労働はなぜ世界最短なのか?

OECDの調査で、日本人男性の家事労働時間が、先進国最短だったという調査結果が出ています。

日本人家事労働時間比較

この記事はReutersの記事が出典です。

こういった記事は都合のいいところを切り出して報道していることが多く、正確に内容をつかむためには元データに当たる必要があります。

元データ・・・

さてこれを見ると、色々面白いものが見えてきます。

確かに、日本人男性は家事労働(Routine Housework)の時間は24分と、インド・韓国に次いで短いです。

とすると、さぞかし日本人女性は家事労働に時間を取られて大変かというと、日本人女性はTVの時間が最長です。また、スポーツの時間は短く、ここから見えてくる日本人女性像は、いわゆる「オバタリアン」(古いな。。。)と呼ばれる、家事をだらだらやって、残りの時間を横になりながら(スポーツせず)テレビを観ているというものですが、こっちの方が面白い記事になりそうですけど、どこも記事にしていません。。。

なお、睡眠時間は、男女ともに世界最短水準で、イタリア人と比べると1時間ぐらい睡眠時間が短くなっています。この辺りが、楽天的イタリア人と国民総悲観的日本人の違いを生んでいるかもしれません。

さて、このような違いを生む最大の要因は何かというと、労働時間(Paid Work)です。フランスの173分を筆頭に、先進国は200分台前半に偏っていますが、日本人男性はなんと375分(!)です。実にフランス人の倍の時間費やしています。最も労働集約的っぽいメキシコでも368分です。日本人は家事もせず、睡眠時間も削って、持てる時間を労働に費やしているのです。

日本のマスコミも、海外の通信社が報道して、たまたま日本についてのコメントが付いていたというだけでそのまま転載するのでは何の存在価値もありません。家事労働が短いという指摘を受けているのなら、なぜ短くなっているのかとか、ちゃんと元ネタまで入って行って、調べる必要があるでしょう。通信社は情報をそのまま流すのが仕事ですから、新聞社はもう少し自分なりの調べものをして記事を書いてほしいものです。

結論

日本人男性は家事労働が世界で最も短いのは事実だが、決してサボっている訳ではない。睡眠やスポーツに使える時間も増やすために、効率的な仕事のやり方を模索しよう。