The Grasshopper meets the Hare

世界で一番自由奔放なキリギリスと、世界で一番のオッチョコチョイのウサギが語る、ニュースを明るくするブログです

王将のベアは何が目的なのか?日本経済への貢献??

餃子の王将が、ベアを要求額の4倍の1万円回答したようです。

王将ベア1万円

記事曰く、

社員約2200人の月給を一律4・92%増やす。平均年間給与は469万5千円(昨年3月末時点)で、定期昇給分も含めると月収は1万7008円増える。

大幅ベアの理由を、王将の広報担当者は「昨年12月に射殺された大東隆行・前社長の経営理念を継ぎ、従業員の幸せをめざす。外食業界の待遇改善にもつなげたい」としている。

王将の売上高は750億円程度で、経常利益で90億円稼いでいます。利益率は12%もあります。ベアで3.6億円の人件費増になったとしても、売上高の0.5%程度。これだけの利益率を確保していれば人件費増など痛くもかゆくもないです。逆に1万円のベアのニュースが拡散することで、広告宣伝効果の方がはるかに高いと思われます。

ベアが話題になるのは今年限りでしょうから、今年に大幅ベアを行って話題につなげるというのはとても賢いやり方です。トヨタのように、儲かっているのにベアには消極的だったりすると、世間からは冷ややかな目で見られてしまいます。

しかし、「成果評価が広がって日本は大変になった」、とかいうわりには成果評価とは無縁のベアをやる会社の多いこと。やはり日本企業には終身雇用の考え方が根強く残っていることを端的に示していますね。おそらく成果評価というのは、バブル後の賃金高騰を抑えるための方便でしかなかったのですね。賃金低下が終わった今では、成果主義は逆に企業に不利に働くことが身にしみて分かってきたので、成果主義から昔の終身雇用制に戻っていたんですね。

春闘も終わり、消費増税後の景気低迷がどのような動きを示すかに焦点が移って来ました。ベアの影響が良い方向に出ればいいのですが、所詮月2~3千円ですからね。。。それも大企業限定と。まず影響は出ないでしょう。とすると消費の落ち込み→暗い空気→景気低迷→消費の落ち込み・・・といった、失われた10年に逆戻りのような予感。

暗くなり過ぎる前に、それではまた、ぐ~ぴょん