The Grasshopper meets the Hare

世界で一番自由奔放なキリギリスと、世界で一番のオッチョコチョイのウサギが語る、ニュースを明るくするブログです

Mt. Gox社は単なる例外でしょ?!金本位制とビットコイン本位制

日本のビットコイン取引所を運営していたMt. Gox社(マウントゴックス)が東京地裁民事再生手続きの申請を行ったとのことです。

ビットコイン破綻

Mt. Gox社は世界のビットコイン取引の3割を占める世界最大のビットコイン取引所でした。

そもそもビットコインは何なのでしょう?通貨、すなわち①交換手段となり、②価値測定の物差しとなり、③貯蔵可能、という三つの機能を備えた、新しい通貨になります。

皆さんは毎日何らかの形で通貨=お金を使っています。このお金というものの本質は何なのかというと、1971年までははっきりしていて、本質=金でした。すなわち、1971年までは、日本のお金は常に一定の割合(1$=360円、固定相場制)でUSドルに交換でき、さらにUSドルは金への交換が保証されていました。したがって、日本のお金というものは巡り巡って「金」と同じ価値を持っていたのです。つまり、日本のお金を使うということは、「金」を使って買い物をしているのと同じだったわけです。

ところが1971年に、当時の米国大統領ニクソンは、USドルと金の交換を一方的に停止してしまいました。いわゆるニクソンショックです。これによって、日本のお金は金に結びつかなくなってしまいました。で、それを受けて、人々は、お金に何を見出したかというと、通貨発行体の信用力です。つまり、このお金なら、万人がその価値を認めるだろうという、根拠のない信頼です。その裏付けとして語られるのが、発行体(国家)の力、経常黒字額、成長力、外貨準備高といったものですね。そして、この発行体の力は日々変動するため、従来の固定相場制では対応できず、変動相場制に移行しています。(話は少しそれますが、昨今日本の経常黒字が大幅に減少しており、経常赤字に陥るということで円安が進みました。)

では、ビットコインが通貨だというのなら、その価値の源泉はどこにあるのでしょうか?それは希少性にあります。ビットコインは、ある一定の数式を満足する数字の配列であり、これを満たす配列は2100万個しかありません。この2100万個しかないという希少性こそが、ビットコインの本質なのです。 ビットコインなどほとんど誰も知られていなかったのが、徐々に知られるようになり、参加者が増えたことで、1ビットコイン=1$ぐらいだったのが、1000$ぐらいに高騰しました。

今回Mt. Gox社が破綻したことで、ビットコインの信頼性に傷がつき、ビットコインに暗い影が差したという論調も多いのですが、いい加減な管理をしているとビットコインは機能しなくなるということを証明しただけであり、必ずしもビットコインの将来は暗いわけではないです。まだ世界にはビットコインの大手取引所6社などはちゃんと機能しており、信用維持に必死です。この試練を乗り越えられるかどうかが、ビットコインが世界に受け入れられるかどうかを決めるように思います。

ちなみに、同取引所から消えたという約83万のビットコインはどこに行ったんでしょうね??本当に盗まれたのか、取引所が隠したのか、、、単なる電子データなので、ナントでもなりますよね。。。男百億円の話なので、興味はありますね。

ではまた、ぐ~ぴょん