The Grasshopper meets the Hare

世界で一番自由奔放なキリギリスと、世界で一番のオッチョコチョイのウサギが語る、ニュースを明るくするブログです

迷えるお金は、ロンドンを目指す~♪

新興国から引き揚げられたお金が行先を見つけたようです。

イギリスバブルへ

イギリスの不動産価格の上昇が続いています。イギリスの住宅売却希望価格は前年同月比で6.9%上昇しており、ロンドンに限ってみると、ナント11.2%の上昇ということです。この水準は2007年以来とのこと。

リーマンショック以来各国は金融緩和を続けており、お金がだぶついています。これまではその吸収先としてBRICSを始めとする新興国があったのですが、米国がテーパリングを始めた途端資金はどんどん引き上げられてしまいました。その結果、新興国通過はがた落ち、金利は急騰と、新興国相場はメタメタになっています。

しかし・・・資金を引き揚げても、そのまま寝かせておくわけにはいかないので、どこか新しい投資先を探さないといけません。海外の投資家は、日本の銀行のように「国債金利は0.6%しかないけど、リスクないし現金で持っているよりはいいや」なんて考えはしませんので、常に有望な投資先を探しています。投資先は、①値上がりが見込め、②安定している(リスクが比較的少ない)、というところが選ばれます。

その有望な投資先の一つが、一昨年の安倍政権発足後先月までの日本です。民主党政権の影響で株価が底辺に張り付いていた日本株は、アベノミクスという(実態があるかないかは別として…)追い風を受けており、最高の投資先でした。どんどん海外資金が流入して株価が上昇しました。しかし、今年に入ってから、海外勢は売り越しに転じています。途端に日本の株価は急落しています。

で、日本株でもうけた連中は、次の投資先を探さないといけない訳ですが、白羽の矢が立ったのがイギリスです。イギリスは新興国に比べれば圧倒的に安定感がありますし、ユーロに参加していないため重たい荷物も負わされていない。インフレ率も、日本では2%すら達成出来なさそうな状況にもかかわらず、ここ数年2~4%を維持しています。更にロンドンは金融の中心ということもあり、不動産の需要は常にあると。投資を引き付ける要素満載ですね。ここにみんなが寄ってたかって入ってきたら当然バブルになります。

最近金融のグローバル化が進んで、バブルが起きやすくなっているような気がします。2000年までは、日本なら日本で金融緩和しない限りバブルが起きることはなかったのですが、今ではよその国で金融緩和すると、そのお金が流れ込んでくるので、金融緩和したのと同じ効果が出てしまうのです。これでは、目を付けられるだけでバブルになってしまいます。更に、そこで上がった収益は国外に持ち去られるということになり、バブルが去るとこれまで以上の焼け野原になりますね。

アベノミクスバブルが終わった日本、さらにはロンドンのバブルが終わった後の、日本やイギリスがどうなるか。昨今の新興国の混乱のようにならないように祈るばかりです。

ではまた、ぐ~ぴょん