The Grasshopper meets the Hare

世界で一番自由奔放なキリギリスと、世界で一番のオッチョコチョイのウサギが語る、ニュースを明るくするブログです

長野教育委員会さん、実は理にかなっている??

長野県の教育委員会が、県下の中学校で「朝練」を禁止するようです。

長野県朝練禁止

この記事によれば、教育委員会曰く、

朝練習は睡眠不足を招き成長に弊害がある

ということで、要するに朝練すると睡眠不足になるから、やってはいかんということのようです。

この記事を読んで思ったのは、「朝練やっているから睡眠不足なのではなく、単純に夜更かししているからではないのか??」ということですね。朝練やるのなら早く寝ればいいだけではないのか、、、と。 長野の教育委員会はそんなことも考えずに朝練を禁止しようとしているのか??何かおかしい…

とか思ったので、原典を読んでみることとしました。

これによると、朝練禁止の件は、

  • 心身の成長過程にある中学生期の運動部活動において、休養日を設定することは、スポーツ傷害予防やトレーニング効果を高める意味で重要であり、心身の健全な成長に欠かすことのできない食事と睡眠、生活のリズムを考慮することも大切です。

  • 朝の運動部活動については、ウォーミングアップやクーリングダウンの時間が十分にとれない、朝食から昼食までの間隔が空き過ぎるといった課題があり、放課後の活動にまとめ、充実させることが効率的、効果的な活動へとつながります。

といったところです。長野教育委員会は、運動部はずっと練習するのではなく休養日を設けた方がトレーニング効果が上がるよ、と。そして、朝はそんなに時間取れないんだから、無理して朝から練習するより、午後にまとめて練習した方がいいよ、とおっしゃっておられる。

確かに、

朝の運動部活動について「ほぼ全ての運動部が通年で実施している」と答えた学校が96.8%であり、活動時間は、30分が半数強、45分程度が1/3強となっている。

という記載もあり、わざわざ朝早く来て30~40分ぐらいしか練習してないことが分かります。これではウォーミングアップで終わってしまいますので、やらない方がいいですね。

つまるところ、「長野の中学で今行われている運動部の部活動は、根性論が先行して非効率になっているので、部顧問はスポーツ科学的な部活動をするように指導しなさい」ということです。ごもっともな話で、なんだか、ニュースの記事のニュアンスとかなり異なっていますね。。。

ついでにいうと、朝練の定義は、

「朝の運動部活動」

学校教育の一環として行われる運動部活動として、始業前に顧問の指導のもと部員全員を対象に行う活動。なお、生徒が自主的に行う朝の活動とは異なる。

となっており、生徒が自分で勝手にやるものまでは対象としていないようです。なので、生徒が自主的に筋トレするのはOKなんですね。家で筋トレすれば十分だと思います。

なんだか、長野教育委員会への印象がガラッと変わりました。意外とサイエンティフィックで、いいこと言っているではないかと。 今回分かったのは、事実を伝える時、どこを強調するかによっていくらでも印象を作り出せるということです。上記ニュースは何ら間違ったことは書いてませんが、朝練が睡眠不足の原因だの、運動嫌いの原因になっているだの、焦点の当て方を歪めることで、中学生を甘やかすように取れる記事になっています。メディアの力と恐ろしさを感じた一件でした。

ではまた、ぐ~ぴょん