The Grasshopper meets the Hare

世界で一番自由奔放なキリギリスと、世界で一番のオッチョコチョイのウサギが語る、ニュースを明るくするブログです

日本の株式市場はいつの間にかウィンブルドンになっていた…

日本の株式市場のプレーヤーは日本人ではないのかも。。。

外国勢の動きに揺さぶられる日本株

この記事では、日本市場の取引で、外国人のシェアが一貫して上昇してきていることが指摘されています。

WSJ図表:外国人シェア

このWSJの記事はその後日本株ボラティリティ新興国並みといった話に発展していきますが、私がショックを受けたのは、外国人シェアの話です。

1980年代終わりのバブル真っ最中の時、外国人シェアは10%未満でした。それが今では、60%(!)にまで上昇しています。これは何を意味するのかというと、80年代のバブルも、昨年からのアベノミクスによる(?)株価上昇も、ともに株価は上がっているが、その株価上昇の恩恵を受けている人が違うということです。

つまり80年代バブルの時は、取引主体が日本人だったので、株価上昇の恩恵は日本人が受けていました。当然その恩恵は日本国内(銀座のどんちゃん騒ぎ等(笑))にもたらされました。 しかし今回の株価上昇は、取引しているのが半分以上外国人なので、その恩恵は外国人の元に行っていることになります。すると、外国人はわざわざ日本でお金を使わないので、その恩恵はどこか遠い国を潤すことになるのです。

なのに、なぜ『百貨店で高額商品が売れている』とかいうニュースが出るのかと思い、百貨店売上高の推移を見てみました。

百貨店売上高

これでみると、2003年当時でも8兆円あった百貨店売上高が、今では増加したとはいえ6.2兆円程度。単純に落ち切った売上高が底辺をのたうちまわっているぐらいの話でしかないです。アベノミクスで消費が伸びているなんて半分嘘です(まして株高で百貨店消費が伸びているなんて記事は、影響はゼロではないけど、、、というレベルですね)。

さらに、外国人が稼いだお金を本国に持って行くことで、日本の経常収支はマイナスの影響が出ます。ちょうど今日日本の経常収支が過去最少になったというニュースが流れています。

こうしてみると、日本市場って、得体のしれない外国人プレーヤーが跋扈する、得体のしれない市場と化してきました。ちょうど英国の金融市場が外国人プレーヤーばかりになった時期があって、それをウィンブルドンに例えられたことがありました(英国のテニスの4大大会の一つウィンブルドンは、つい最近マーレーが優勝するまで、久しく英国人が優勝することがなかった)。日本も市場は日本にあるが、プレーヤーは外国人になってしまいました。外国人は日本の会社に思い入れも少ないでしょうから、業績が悪くなったらすぐ売却してくるでしょうし、日本の会社にとっては辛い時期になったように思います。

ではまた、ぐ~ぴょん