The Grasshopper meets the Hare

世界で一番自由奔放なキリギリスと、世界で一番のオッチョコチョイのウサギが語る、ニュースを明るくするブログです

冬のITハード部門 大セール中~

先週IBMからPCサーバー事業を買い取ったレノボが、今度はGoogle傘下のモトローラを買収しました。

レノボプレスリリース

Googleモトローラの携帯電話部門を買い取ったのが2012年ですが、あっという間に売却です。それも約125億$で買った事業を約29億$と破格の大安売りです。(約1兆円の損失!)

このように今回の取引は破格の大安売りに見えますが、私はこの取引は大成功だと思います。なぜなら、

  1. モトローラの携帯事業は赤字だったこと
  2. Googleはソフトウェア会社であり、ハードの販売にさほど興味がないことで(もちろんGoogle Glassは別でしょうけど(笑))、ハードが得意なレノボに売却するのは双方にとってWin-Winの関係であること
  3. モトローラの持っていたパテントプールは引き続きGoogleが保有すること

Google社は時価総額が40兆円程度あり(なお、現時点ではトヨタでも20兆円程度です!)、1兆円ぐらい損しても痛くないですし、そもそもの目的だったモトローラのパテントは引き続き自分のものなのですから、実質的にはさほど損していないと言えます。それより、販売ノウハウもない電話機ビジネスを続けるのは経営者にとっても望ましくないでしょう。

思うに、Google Glassなるものを進めようとしているGoogle社にとっては、モバイル特許の獲得が生死を分けるものだったのでしょう。命運を分ける分野にはお金を惜しまないというスタンスは、2006年にYoutubeを16億$で買収した時も同様です。そして、その時の16億$は・・・現在のYoutubeをみれば、端金でしたね。今Youtubeを買うなり作るなりするとすれば、何兆円かかることやら。

今の時代、動きを素早く出来なければ生き残れない世の中です。Googleはそれを地で行っている数少ない会社と言っていいでしょう。

ではまた、ぐ~ぴょん