The Grasshopper meets the Hare

世界で一番自由奔放なキリギリスと、世界で一番のオッチョコチョイのウサギが語る、ニュースを明るくするブログです

苦悩するトルコ~米国の鋭いパンチ!

トルコをはじめとする新興国通貨が揺らいでいます。

トルコ利下げ効果なし FOMCパンチ

先日のアルゼンチンの通貨下落辺りから、世界の新興国通貨安が続いています。

その中でも、政治不安を抱えるトルコは、通貨安が止まりません。

なので、トルコは思い切った策に出ます。金利を一気に4%以上引き上げたのです。

トルコ金利UP

7.75%⇒12% なので、ゼロ金利の日本から見ると、驚愕の利上げです。これで通貨安の流れも停まって…と思っていたら、米国のFOMCパンチです。米国のテーパリングが続いていて、また100億ドル引き下げるという発表がなされました。そのあおりを食らって、またトルコ・リラは下落。

トルコはこの2年ほど低成長率(2~3%)に悩まされています。

実質経済成長率の推移 - 世界経済のネタ帳

そんな中、大幅な金利の引き下げは経済には相当な痛手なのでしょうが、それ以上に通貨の下落が激しいということでしょう。 しかし、以下の理由により、この金利引き下げは痛手になると思います。

  1. 景気が悪い中の利上げなので、経済成長に大幅なブレーキとなる。
  2. 肝心の米国がテーパリングを継続しており、通貨の下落傾向は変わらない。
  3. そもそも政治不安という火種が残っており、金利上昇だけでは投資の流出傾向は変わらない

長年の夢であるEU加盟なども考えると、経済のソフトランディング必須ですが、どうなることやら。トルコでダメなら、ほかの新興国にも影響しそうです。

ではまた、ぐ~ぴょん