The Grasshopper meets the Hare

世界で一番自由奔放なキリギリスと、世界で一番のオッチョコチョイのウサギが語る、ニュースを明るくするブログです

変わりゆく日本の冬景色・・・こたつとミカンはもう古い?

こたつとミカンの生産量が激減してしまったとのことです。

こたつとみかん

経済産業省の生産動態統計では、こたつの生産台数は平成2年と比較して、平成15年時点で約1割に過ぎない約25万台弱のレベルで、それ以降は統計すら取られていないという…ミカンも昭和48年には約305万トンだったのが、平成24年で76万トン弱と、これまた1/4程度に落ち込んでいる、という記事です。

これを読んで、かなり違和感が残りました。こたつの国内の生産台数が減ったからミカンも減ったという論の進め方に無理を感じたからです。こたつなど、どう見ても成熟しきった製品で、海外生産にシフトしているに決まっています。国内生産は減る運命にある訳です。生産の海外シフトについては記事内でも言及しています。

なので、こたつの販売台数を見てみると、

  1. 昭和49年が778万台でピーク
  2. 平成22年度で約205万台の予想

という記事が見つかりました。これでみると、今でも販売ピーク時(昭和49年って、家はすきま風だらけの木造建築、団塊の世代&ベビーブーム。オイルショック、なんていう時期です。こたつが売れて当然の環境ですね)の1/4強のレベルですね。省電力という特徴をPRすれば、さらに増えるんじゃないでしょうか。

翻って、ミカンの生産量の減少はというと、農林中金総合研究所のレポートにいろんな理由が明記されています。大きいのは輸入の自由化の影響ではないでしょうか。あと、若い世代が生鮮果実を食べなくなったというのも謳われています。ミカンの生産が減るのも当然です。 ただ、言えるのは、こたつが減ろうと増えようと、ミカンの生産が落ち込んだのとは、全く関係ないということですね。

ということから考えると、この記事はヒドイですね。

  1. こたつ生産の海外シフトを記事内で謳っているにもかかわらず、国内生産量を基に記事を作っていること
  2. 当然言及すべきこたつの販売量を調べていないこと
  3. ミカンが減った理由も、NPO法人の人間の説を書いているだけで、自分で調べようとしていないこと

産経さん、もう少し自分でも調べたうえで記事を書いた方がいいのではないでしょうか、、、と言いたくなるような記事でした。

ではまた、ぐ~ぴょん