The Grasshopper meets the Hare

世界で一番自由奔放なキリギリスと、世界で一番のオッチョコチョイのウサギが語る、ニュースを明るくするブログです

徐々に出始める日本経済ダメダメ論・・・

日本の株式市場の低迷に伴ってマスコミの扱いが変わりつつあります。

日本株売り

日銀買い入れ7兆円下回る

マネタリーベース初の減少

アベノミクスへの失望感

これらは「きっと」事実なんでしょう。事実をそのまま書いたということであれば、問題ないようにも思えます。

しかし、マスコミというものは、「事実」をフィルターにかけて自分にとって都合のいい「事実」のみを報道するという荒業が使えます。これって、太平洋戦争中の大本営と同じ構図なんですよね。あの時は大本営が「事実」をフィルタリングしたり、たまに「うそ」をマスコミに伝え、マスコミはそのまま垂れ流していました。

今はさすがに政府が「事実」をフィルタリングしにくい世の中なので、ほとんどの「事実」はマスコミにそのまま流れます。マスコミはそれをそのまま流してくれればいいのに、余計なフィルターをかけてしまいます。このフィルターは色んな名前が付いていて、『日本経済絶好調フィルター』や『日本経済どうしようもないフィルター』とかいろんなフィルターをマスコミはお持ちです。朝日新聞のように『安倍政権ダメダメフィルター』を持っていたりするマスコミもあります。

日本のマスコミの危険なところは、全てが同じフィルターを使って記事を書くというところにあります。なので、大して状況が変わっていなくてもフィルターが変わると、一気に「好景気」になったり「不景気」になったりします。

アベノミクスが始まって1年以上が経ちましたが、この1年何が起きたかというと、

  1. 単純に日銀が国債を買って、
  2. その結果円が下がるだろうというコンセンサスの下円相場が下落し、
  3. 相対的に安くなった日本株が買われ、
  4. 株価上昇により小金が増えた連中が百貨店で買い物した。
  5. しかし、円相場の下落により燃料価格が上昇し、物価が上がった。

というだけの話です。このどこにも日本の産業の話は入っていない。最高益更新のトヨタも、日本国内の販売台数は減っているのです。

それなのに、マスコミは、4.のところを強調して、日本経済回復を謳いつづけました。

しかしその化けの皮がはがれて、株価の下落が始まると、手のひらを返したように日本たたきが始まります。今はまだその転換期ですが、4月の消費税UPの後は悲観色一色になっているのではないかと思います。結局、悲観色の方が売れるから、ということなんでしょうけど。。。

このように、「雰囲気を決める」という強大な権限をマスコミが手にしているのにもかかわらず、売れることだけを目指すマスコミの体質が問題です。子どもに刃物を渡しているようなものです。

この1年間、アベノミクスの効果などなかったし、今年に入ってからも特に変化はありません。円安になって貿易赤字が膨らんだぐらい(?)のことしか変化してません。

マスコミの論調が変わったとしても、気にすることはないです。4月ごろからはまた円高に振れ始め、貿易赤字は減るものの、株式相場はまた下落という流れは既定路線です。その時マスコミはどうフィルタリングするか。それで日本経済の先行きが変わって来るでしょう。

マスコミの反応には踊らされず、発表される指標を見ながら考えをまとめて行けば、色んなものが見えてくると思います。

ではまた、ぐ~ぴょん